火力発電の理想空気量

H6B-1

11 重油を燃料とする100[MW]の汽力発電所(熱効率35[%])が、定格運転を行っているとき、ボイラーの燃焼に必要な理想空気量[Nm3/h]はいくらか。ただし、重油の発熱量を10,500[kcal/kg]、重油の化学成分を炭素85[%]、水素15[%]とし、炭素及び水素の原子量はそれぞれ12及び1とする。また、空気の酸素濃度を21[%]とする。

ヒント

@ 100[MW]を出力するために必要な重油の重量を求める。

A 重油の内に含まれる炭素及び水素の重量を求める。

B 炭素及び水素の重量をmol数より、容積に変換する。

C この容積に等しい酸素を含む総空気の容量を求める。

解答例

H1-2

23 毎時70[t]の重油を使用している汽力発電所のボイラーにおいて、燃焼に必要な理論空気量[Nm3/h]はいくらか。ただし、重油の化学成分(重量)を炭素C=85[%]、水素H=12[%]、硫黄S=2[%]とし、また、各成分の原子量をそれぞれ121及び32、空気の酸素濃度を21[%]とする。

ヒント

@ 硫黄の燃焼化学反応は

S+O2→SO2(S:32kgO:32kgが必要)

解答例 

H6B-1A

11 一時間当りの重油の使用量G[kg/h]1[kWh]=860[kcal]であるので、

G=100×103×1×860/(0.35×10500)=23400[kg/h]

この内、炭素の重量は23400×0.85=19890[kg]

水素の重量は23400×0.15=3510[kg]

燃焼時のそれぞれの化学反応は

C+O2CO2(C:12kgO:32kgが必要)

H2+O2/2→H2O(H:2kgO:16kgが必要)

また、1[kmol]は体積で22.4[Nm3]であるから、炭素C12[kg]が燃焼するのに酸素O222.4[Nm3]必要になるので、炭素C 1[kg]が燃焼するのに酸素O222.4[Nm3]/12=1.867[Nm3]必要になる。

同様に、H2では、水素2[kg]が燃焼するのに酸素O222.4[Nm3]/2必要になるので、水素1[kg]が燃焼するのに酸素O211.2[Nm3]/2=5.6[Nm3]必要になる。

よって、必要な空気量Av

Av=(19890×1.87+3510×5.6)/0.21=270,000[Nm3]

return

H1-2A

23

Cの重量:70×103×0.85=59500[kg]

Hの重量:70×103×0.12=8400[kg]

Sの重量:70×103×0.02=1400[kg]

C1[kg]の燃焼に22.4/12=1.867[Nm3]O2が必要である。

H2では、22.4/2=11.2[Nm3]であるから、Hならば、11.2/2=5.6[Nm3]

また、Sでは22.4/32=0.7[Nm3]が必要となる。

したがって、必要な空気量Av

Av=(1.867×59500+5.6×8400+0.7×1400)/0.21=758000[Nm3/h]

return

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